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( エコキュート )

2025/7/10 エコキュートはやめとけ?おすすめしない?デメリットや後悔した理由

「エコキュートの設置を検討しているけど、ネットで『やめとけ』『後悔する』という声を見て不安…」
「高い買い物だから、絶対に失敗したくない!」

省エネ性能が高く、光熱費の節約が期待できるエコキュート。しかし、その一方で導入してから「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースが少なくないのも事実です。

なぜ、エコキュートは「やめとけ」と言われてしまうのでしょうか?

この記事では、エコキュートが推奨されない理由やデメリットを徹底的に解説するとともに、それでも導入をおすすめしたいメリット、後悔しないための選び方のポイントまで、専門的な視点から詳しくご紹介します。

 

■エコキュートが「おすすめしない」「やめとけ」と言われる理由・デメリット

エコキュートの導入をためらう要因となる「やめとけ」と言われる理由や、実際に使ってみて判明するデメリットについて、9つのポイントを解説します。

 

◎初期費用が高額になりやすい

エコキュートの導入で最も大きなハードルとなるのが、初期費用の高さです。ガス給湯器の交換費用が10万円~20万円程度であるのに対し、エコキュートは本体価格と工事費を合わせて40万円~70万円程度が相場とされています。

ヒートポンプユニットと貯湯タンクという2つの主要な機器が必要であり、その構造の複雑さからどうしても高額になりがちです。国や自治体の補助金制度を利用できる場合もありますが、それでも一時的な出費は大きな負担となるでしょう。

エコキュートの初期費用(購入費用)について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

エコキュートの工事費込み価格はいくら?新規設置・交換の費用相場

 

◎お湯切れのリスクがあり、湯量調整が難しい

エコキュートは、電気料金の安い深夜にお湯を沸かし、そのお湯を貯湯タンクに溜めておく「貯湯式」の給湯器です。そのため、来客などで普段より多くのお湯を使ってしまうと、タンクのお湯がなくなり「お湯切れ」を起こすリスクがあります。

一度お湯切れになると、再度お湯を沸かすのに時間がかかります。最近の機種には自動で沸き増しをする機能もありますが、日中の電気料金が高い時間帯に沸き増しをすると、かえって電気代が高くつく可能性も。家族の人数やライフスタイルを考慮して、適切なタンク容量を選ばないと、いざという時にお湯が使えないというストレスを抱えることになります。

 

◎シャワーの水圧が弱く感じることがある

ガス給湯器が水道管の圧力をそのまま利用して瞬間的にお湯を沸かす「水道直圧式」であるのに対し、エコキュートは一度タンクに貯めたお湯を供給するため、水圧が弱くなる傾向があります。

特に、長年ガス給湯器に慣れ親しんだ方がエコキュートに交換すると、シャワーの水圧に物足りなさを感じることが多いようです。最近では、このデメリットを解消した「高圧給湯タイプ」のエコキュートも登場していますが、標準タイプに比べて価格が高くなる点を考慮する必要があります。

 

◎タンクユニットとヒートポンプの設置スペースが必要

エコキュートは、お湯を沸かす「ヒートポンプユニット」と、沸かしたお湯を貯めておく「貯湯タンクユニット」の2つを設置する必要があります。エアコンの室外機に似たヒートポンプユニットに加え、大型の貯湯タンクを置くための十分なスペースが屋外に必要です。

特に都市部の住宅密集地では、設置スペースの確保が難しく、導入を断念せざるを得ないケースも少なくありません。また、搬入経路が狭いと、設置自体が不可能な場合もあります。購入前には必ず専門業者に現地調査を依頼し、設置スペースと搬入経路の確認が不可欠です。

 

◎運転時の低周波音による騒音トラブルの可能性がある

エコキュートは、ヒートポンプユニットが稼働する際に「ブーン」という低周波音を発生させます。この運転音は、主に電気料金が安い深夜から早朝にかけて発生するため、ご自身の睡眠が妨げられることは少ないかもしれません。

しかし、問題は隣家との距離です。自宅では気にならない程度の音でも、隣家の寝室近くにヒートポンプユニットを設置してしまうと、騒音トラブルに発展するケースがあります。音の感じ方には個人差があるため、設置場所については隣家への配慮が極めて重要です。

 

◎定期的なメンテナンスの手間と費用がかかる

エコキュートを長期間、安定して使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。具体的には、以下のようなお手入れが必要になります。

○貯湯タンクの水抜き(年に2~3回):タンクの底に溜まった不純物を排出する作業。
○漏電遮断器の作動確認(年に2~3回)
○浴槽フィルターの清掃(週に1回程度)

これらのメンテナンスを怠ると、機器の寿命を縮めたり、故障の原因になったりします。また、専門業者による定期点検や、消耗部品の交換には別途費用が発生することも念頭に置いておく必要があります。

エコキュートのメンテナンスについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

掃除しないとどうなる?エコキュートのメンテナンス方法や訪問点検費用

 

◎タンクのお湯は飲用には適さない

エコキュートの貯湯タンクに貯められたお湯は、水道水を沸かしたものではありますが、一度タンクに貯留する過程で水道水に含まれる塩素が薄まり、雑菌が繁殖しやすくなる可能性があります。そのため、飲用には適さないとされています。

料理などで加熱すれば問題ないとされていますが、直接飲むことはメーカーも推奨していません。飲用には別途、水道水やミネラルウォーターを利用する必要があります。

 

◎使える入浴剤の種類が限られる

お風呂のリラックスタイムに入浴剤を楽しみにしている方も多いでしょう。しかし、エコキュートでは使用できる入浴剤に制限があります。

特に、「硫黄」「酸」「アルカリ」「塩分」などを含む入浴剤は、配管や熱交換器を腐食させ、故障の原因となるため使用が禁止されていることが多いです。にごり湯タイプや、固形物が入っているタイプも、フィルターの目詰まりを引き起こす可能性があるため注意が必要です。使用する前には、必ず入浴剤の注意書きとエコキュートの取扱説明書を確認しましょう。

 

◎昼間の沸き増しは電気代が高くなることがある

エコキュートは、電気料金が割安な深夜電力プランに加入することを前提としています。このプランは、夜間の電気代が安い代わりに、昼間の電気代が割高に設定されています。

そのため、お湯切れを起こして昼間に「沸き増し」を行うと、割高な電気料金が適用されてしまい、思ったように電気代が安くならないことがあります。急な来客や、生活スタイルの変化でお湯の使用量が増える可能性がある家庭では、注意が必要です。

 

■それでもエコキュートをおすすめしたい理由・メリット

多くのデメリットを挙げてきましたが、もちろんエコキュートにはそれを上回る可能性のある大きなメリットも存在します。ここでは、エコキュートを導入する魅力的な理由を6つ紹介します。

 

◎深夜電力の活用で毎月の光熱費を大幅に節約できる

エコキュート最大のメリットは、ランニングコストの安さです。割安な深夜電力を利用し、空気の熱を効率的に使ってお湯を沸かすヒートポンプ技術により、ガス給湯器や電気温水器と比較して光熱費を大幅に削減できます。家庭のエネルギー消費の約3分の1を占めると言われる給湯コストを抑えられるのは、家計にとって非常に大きな魅力です。

 

◎環境に優しく、CO2排出量の削減に貢献できる

エコキュートが採用しているヒートポンプ技術は、大気中の熱エネルギーを利用する再生可能エネルギーの一種です。電気エネルギーだけでお湯を沸かす電気温水器に比べ、消費電力を約3分の1に抑えることができます。火を使わないため、燃焼によるCO2の排出もなく、地球温暖化防止に貢献できる環境に優しい給湯システムです。

 

◎国や自治体の補助金制度を利用できる場合がある

環境性能の高さから、エコキュートの導入には国や地方自治体から補助金が交付される場合があります。2025年も「住宅省エネ2025キャンペーン」の一環として、高効率給湯器の導入を支援する「給湯省エネ2025事業」が継続されています。これらの補助金を活用すれば、高額な初期費用を大幅に軽減することが可能です。補助金の対象となる機種や申請期間、金額は毎年変動するため、検討する際には最新の情報を確認しましょう。

エコキュートの補助金について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

2025年最新!エコキュートや給湯器の補助金「給湯省エネ2025事業」を徹底解説

 

◎災害による断水・停電時もタンク内の水(お湯)を非常用水として使える

地震や台風などの自然災害で断水や停電が発生した際、エコキュートは非常に心強い存在となります。貯湯タンク内には常に数百リットルの水(またはお湯)が貯まっているため、非常用の生活用水として活用することができます。停電時でもタンクに残っているお湯は使えますし、断水時でも非常用取水栓から水を取り出せるため、いざという時の備えになります。

 

◎太陽光発電と連携させるとさらに経済的

ご家庭に太陽光発電システムを設置している場合、エコキュートとの連携は非常に効果的です。日中に太陽光で発電した余剰電力を利用して、お湯を沸き上げる設定が可能な機種もあります。これにより、電力会社から電気を買う量をさらに減らすことができ、より一層の光熱費削減とエネルギーの自給自足に近づけます。

 

◎火を使わないため安全性が高い

エコキュートは、ガスや灯油のように火を使わないため、火災のリスクが極めて低く、不完全燃焼による一酸化炭素中毒の心配もありません。小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭でも、安心して使用できる高い安全性を誇ります。

 

■エコキュートの後悔しない選び方

「やめとけ」という意見がある一方で、多くのメリットを持つエコキュート。導入後に後悔しないためには、ご家庭の状況に合わせた適切な製品を選ぶことが何よりも重要です。ここでは、失敗しないための選び方のポイントを6つ解説します。

 

◎家族の人数やライフスタイルに合ったタンク容量を選ぶ

お湯切れを防ぎ、無駄な沸き上げをなくすためには、タンク容量の選択が最も重要です。小さすぎればお湯切れのリスクが高まり、大きすぎても初期費用や設置スペースが無駄になります。

【タンク容量の目安】
○2~4人家族:370L
○4~5人家族:460L
○5~7人家族:550L

ただし、これはあくまで目安です。部活動をしているお子さんがいてシャワーを頻繁に使う、家族の入浴時間がバラバラといったご家庭では、少し大きめの容量を選ぶと安心です。

エコキュートの選び方について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

どこで買う?エコキュートの買い替え費用や交換時期、選び方を解説!

 

◎給湯タイプ(フルオート・オート・給湯専用)の機能を理解する

エコキュートには、主に3つの給湯タイプがあります。必要な機能を見極めて選びましょう。

○フルオートタイプ:お湯はり、保温、足し湯まで全自動で行います。浴槽の栓を抜くと、配管を自動洗浄する機能がついているものも。最も高機能で快適ですが、価格も高めです。
○オートタイプ:お湯はりは自動ですが、保温や足し湯は手動で行う必要があります。フルオートほどの機能は不要という方におすすめです。
○給湯専用タイプ:蛇口をひねってお湯を出すだけのシンプルなタイプ。追い焚きや保温機能はありません。最も安価で、主に給湯のみで浴槽にお湯をためることが少ないご家庭向けです。

エコキュートのお湯を沸かす仕組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

エコキュートとは?ヒートポンプでお湯を温める仕組みを詳しく解説

 

◎設置場所の広さや搬入経路を必ず確認する

デザインや機能だけで選んでしまい、いざ設置しようとしたら「スペースが足りなかった」「搬入できなかった」というトラブルは避けたいものです。ヒートポンプユニットと貯湯タンク、両方の寸法と必要な作業スペースをカタログで確認し、メジャーで実際の設置場所を計測しましょう。特に、マンションの場合は設置場所に制約があることも多いため、管理規約の確認も必要です。

 

◎水圧が気になる場合は高圧給湯タイプを検討する

シャワーの水圧にこだわりたい方や、2階・3階でもシャワーを快適に使いたい場合は、通常タイプよりも水圧が強い「高圧給湯タイプ」や「パワフル高圧タイプ」を検討しましょう。各メーカーが独自の技術で水圧の弱さを克服したモデルを発売しています。ただし、価格が少し高くなる点と、ご家庭の水道管の元々の水圧によっては効果が十分に得られない場合もあるため、専門業者に相談するのがおすすめです。

 

◎お住まいの地域に合ったモデルを選ぶ(寒冷地仕様など)

エコキュートには、お住まいの地域に合わせて「一般地仕様」「寒冷地仕様」「耐塩害仕様」などのモデルがあります。

○寒冷地仕様:冬場の最低気温が-10℃を下回る地域で必要です。凍結防止機能が強化されています。
○耐塩害仕様/耐重塩害仕様:沿岸部など、潮風の影響を受ける地域で必要です。室外機のサビ対策が施されています。

お住まいの環境に適さないモデルを選ぶと、性能を十分に発揮できないだけでなく、故障の原因にもなります。

 

◎複数の業者から見積もりを取り、信頼できる業者に依頼する

エコキュートは製品代だけでなく、設置工事の品質も非常に重要です。設置工事に不備があると、水漏れや騒音、機器の早期劣化など様々なトラブルにつながります。

必ず複数の業者から見積もりを取り、価格だけでなく、工事内容、保証、アフターサービスの内容を比較検討しましょう。質問に対して丁寧に説明してくれるか、実績は豊富かなど、総合的に判断して信頼できる業者に依頼することが、後悔しないための最後の重要なポイントです。

 

■エコキュートの設置なら「ライフテックサービス」

エコキュートは、デメリットを正しく理解し、ご家庭のライフスタイルに合った製品を信頼できる業者から購入・設置すれば、光熱費の削減と快適な暮らしに大きく貢献してくれる非常に優れた設備です。

「やめとけ」という声に惑わされず、メリット・デメリットの両方を把握した上で、ご家庭にとって最適な選択をすることが後悔しないための鍵となります。

姫路市周をはじめとした兵庫県全域でエコキュートの設置・交換をご検討中なら、豊富な実績と確かな技術力を持つ「ライフテックサービス」にお任せください。お客様一人ひとりのご家庭に最適な機種のご提案から、丁寧で安心な設置工事、充実のアフターサービスまで、責任を持って対応いたします。

エコキュートに関するご相談やお見積りも無料で承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

>>お問い合わせ | 給湯器交換・修理センター ライフテックサービス

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