2026/4/10 エコジョーズとエコキュートの違いとは?どっちがいいか完全ガイド
給湯器の交換時期を迎えたご家庭において、新しい給湯器の選択肢として「エコジョーズ」と「エコキュート」の2つの製品が比較される場面が多く見受けられます。エコジョーズはガスを燃料とする高効率ガス給湯器であり、エコキュートは電気と空気の熱を利用する自然冷媒ヒートポンプ給湯器です。
どちらの給湯器も省エネ性能に優れていますが、水道水を温める仕組みや導入にかかる機器の代金、毎月発生するガス代や電気代、そして敷地内に必要な設置面積などの条件が異なります。
この記事では、エコジョーズとエコキュートの具体的な性能の違いや、導入にかかる金額および運用コストの比較、それぞれの給湯器に向いているご家庭の条件について、具体的な数値や導入事例を交えながら詳しく解説します。
エコジョーズとエコキュートの違い一覧
エコジョーズとエコキュートの主な違いについて、給湯方式、使用するエネルギー、金額の相場、必要となる敷地面積の観点から一覧としてまとめました。
| 項目 | エコジョーズ | エコキュート |
|---|---|---|
| 正式な名称 | 潜熱回収型ガス給湯器 | 自然冷媒ヒートポンプ給湯機 |
| 使用するエネルギー | 都市ガスまたはプロパンガスと少量の電気 | 電気(主に深夜電力)と大気中の熱 |
| 給湯の方式 | 瞬間式 (水栓を開けたタイミングで水道水を都度沸かす方式) |
貯湯式 (夜間に沸かしたお湯を専用のタンクに貯蔵しておく方式) |
| 初期費用 (本体+工事費等) |
約15万円~約30万円 | 約35万円~約60万円 |
| 月々の光熱費の相場 | 約3,500円~約6,000円 | 約1,500円~約3,000円 |
| 必要となる設置面積 | 比較的小さい (外壁への壁掛け設置や狭い隙間への設置が可能) |
大きい (貯湯タンクとヒートポンプの設置土台が必要) |
| 寿命の目安 | 約10年 | 約10年~約15年 |
エコジョーズとエコキュートの仕組みの違い

エコジョーズとエコキュートは、水道水をお湯に変えるための熱源とアプローチが全く異なります。ここでは、それぞれの給湯機器がどのようにお湯を作り出しているのか、具体的な構造を解説していきます。
エコジョーズ:少ないガスで効率よくお湯を沸かす仕組み
エコジョーズは、従来のガス給湯器が大気中に捨てていた排気熱を再利用することで、少ないガスの消費量でお湯を沸かす仕組みを持つガス給湯器です。
従来のガス給湯器では、内部のバーナーでガスを燃焼させて水道管を加熱する際、約200度という高温の排気熱が給湯器の外にそのまま放出されていました。エコジョーズは、給湯器の内部に「二次熱交換器」という部品を追加搭載しており、新しく配管から入ってきた冷たい水道水をあらかじめ温めるために使用されます。
水道水がすでに予熱されている状態からガスバーナーで加熱するため、従来のガス給湯器と比較してガスの消費量を約10~15%削減できると言われています。
エコジョーズについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
エコキュート:空気の熱と電気(ヒートポンプ)でお湯を沸かす仕組み
エコキュートは、屋外の空気が持っている熱エネルギーを電気の力で取り込み、集めた熱を利用して水道水を温める「ヒートポンプ技術」を採用した給湯設備です。エコキュート全体は、お湯を沸かす役割を持つ「ヒートポンプユニット(エアコンの室外機に似た形状の機器)」と、沸かしたお湯を貯めておく「貯湯タンクユニット」の2つの機器で構成されています。
エコキュートは、お湯を沸かすエネルギー源として空気の熱を活用するため、光熱費の削減につながるだけでなく、二酸化炭素の排出量も少ないため環境にもやさしいという特徴を持っています。
エコキュートについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
エコジョーズとエコキュートの初期費用の違い

給湯機器の交換にかかる初期費用は、製品本体の価格だけでなく、古い給湯器の撤去作業費や新しい給湯器の配管接続を含めた設置工事費を合算した総額で計算する必要があります。
ここからは、エコジョーズとエコキュートそれぞれの初期費用の相場について解説していきます。
エコジョーズの本体価格と設置工事費用の相場
エコジョーズを導入する場合の初期費用総額は、約15万円~約30万円が相場となります。費用の内訳は以下の通りです。
| 費用の内訳 | 相場(目安) |
|---|---|
| エコジョーズ本体+リモコンセット | 約11万円~約25万円 |
| 標準的な設置工事費 | 約4万円~約5万円程度 |
| 初期費用総額 | 約15万円~約30万円 |
本体価格や追加工事費は、主に以下の要素によって変動します。
- 機能の違い:「給湯専用(お湯を出すのみ)」「オート(自動湯はり・追い焚き)」「フルオート(足し湯や配管洗浄まで全自動)」など。
- 号数の違い:16号、20号、24号など(1分間に水温プラス25度のお湯を出せる量)。
- 追加工事の有無:従来のガス給湯器から初めて交換する場合、ドレン水(酸性の結露水)を排出する配管工事費が標準工事費に含まれるか、追加費用(数千円~1万円程度)として発生する場合があります。
なお、エコジョーズの設置費用や交換費用について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
エコキュートの本体価格と設置工事費用の相場
エコキュートを導入する場合の初期費用総額は、約35万円~約60万円が相場となります。費用の内訳は以下の通りです。
| 費用の内訳 | 相場(目安) |
|---|---|
| 機器一式(ヒートポンプ+貯湯タンク+専用リモコン) | 約23万円~約45万円 |
| 設置工事費(基礎工事や電気工事を含む) | 約12万円~約15万円程度 |
| 初期費用総額 | 約35万円~約60万円 |
本体価格や設置費用がエコジョーズよりも高額になる背景には、以下の理由があります。
- タンク容量と機能:370リットル(3~5人家族向け)や460リットル(4~7人家族向け)といった容量の違い、年間保温効率の高さ、フルオート機能の有無で本体価格が決まります。
- 基礎工事が必須:満水時に約400キログラム~約500キログラムに達する貯湯タンクを長期間支え続けるため、頑丈なコンクリートの土台(基礎)を敷地内に施工する必要があります。
- 電気工事が追加発生:稼働させるためには200ボルトの専用電源が必要です。ガス給湯器から切り替える場合は、分電盤(ブレーカー)の交換や専用配線の引き込み工事が発生します。
なお、エコキュートの設置費用や交換費用について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
【補足】エコキュートは国や自治体の補助金が使えるケースも
エコキュートの初期費用はエコジョーズの金額よりも高額になりますが、国や地方自治体が実施している補助金制度を活用することで、初期費用の負担を軽減できる場合があります。
例えば国の「給湯省エネ2026事業」では、エコキュート1台あたり7万円~10万円の補助金が交付される可能性があります。
エコキュートで使える補助金制度について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
エコジョーズとエコキュートの光熱費(ランニングコスト)の違い

長期間の使用において、家計に直結するのが月々の光熱費です。それぞれのランニングコストの特徴を見ていきましょう。
エコジョーズ:従来のガス給湯器よりガス代を節約できる
エコキュートを使用した場合、1ヶ月あたりのガス代の目安は、約3,500円~約6,000円です。排気熱の再利用により、従来の機種よりガスの使用量を約10~15%抑えることが可能です。ただし、プロパンガスエリアの場合は都市ガスエリアよりも料金単価が高くなる傾向があるため、供給環境によるコスト差に注意が必要です。
エコキュート:深夜電力を活用するため月々の給湯代が安い
エコキュートを使用した場合、1ヶ月あたりの電気代の目安は、約1,500円~約3,000円です。空気の熱を効率よく使うヒートポンプ技術と、夜間電力プランを併用することで、お湯を沸かすコストを極めて低く抑えられます。ただし、日中に頻繁に「沸き増し」を行うと、高い電気料金単価が適用され、想定よりコストがかさむ場合があります。
10年間のトータルコスト(初期費用+ランニングコスト)で比較
ここでは、一般的な寿命とされる10年間を基準に、合計金額のシミュレーションを行います。
【エコジョーズを10年間使用した場合】
- 初期費用:25万円と仮定
- 1年間のガス代:5,000円×12ヶ月=6万円
- 10年間のガス代:6万円×10年=60万円
- 10年間のトータルコスト:85万円
【エコキュートを10年間使用した場合】
- 初期費用:45万円と仮定
- 1年間の電気代:2,000円×12ヶ月=2万4,000円
- 10年間の電気代:2万4,000円×10年=24万円
- 10年間のトータルコスト:69万円
シミュレーション結果を比較すると、エコキュートの初期費用はエコジョーズよりも20万円高くなりますが、10年間のランニングコストで36万円の差額が生じるため、最終的な合計金額ではエコキュートのほうが16万円安くなる計算になります。
ただし、お湯の使用量が少ないご家庭や、都市ガスを契約していてガス単価が安いご家庭の場合は、エコジョーズのほうがトータルコストを安く抑えられるケースもあります。
なお、エコキュートの詳細なランニングコスト(電気代)について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
エコジョーズとエコキュートの利便性の違い

毎日の使い勝手も、給湯器選びの重要なポイントです。ここでは、「お湯切れ」「水圧」「飲用」の3つの観点から、エコジョーズとエコキュートの利便性の違いを比較します。
お湯切れの心配:エコジョーズはなし、エコキュートはリスクあり
- エコジョーズ:瞬間式のため、家族が連続でお風呂に入ったり、複数箇所で同時にお湯を使ったりしても、お湯切れの心配がありません。
- エコキュート:貯湯式のため、来客などで予想外にお湯を使いすぎるとタンクが空になり、再度沸き上がるまで数時間お湯が使えなくなるリスクがあります。
シャワーの水圧:エコジョーズが強い(エコキュートは高圧タイプで対策可)
- エコジョーズ:水道圧をそのまま利用するため、シャワーの勢いが非常に強いのが特徴です。2階以上の浴室でも快適に使えます。
- エコキュート:タンク保護のために一度減圧するため、標準タイプだと水圧が弱まりがちです。ただし、「パワフル高圧タイプ」などの機種を選ぶことで不満を解消できます。
そのまま飲めるか:エコジョーズは飲用可、エコキュートは煮沸が必要
- エコジョーズ:新鮮な水道水を瞬時に温めて給湯するため、そのままコップに注いで飲用したり、料理に直接使ったりすることが可能です。
- エコキュート:タンク内に長時間滞留したお湯のため、各メーカーは飲用や料理に使う際は一度やかんや鍋で煮沸することを推奨しています。
エコジョーズとエコキュートの設置しやすさの違い
設置スペースの制約も、エコジョーズとエコキュートを選ぶ上で大きな判断材料になります。なお、住宅環境によって設置できない機種があるため注意しましょう。
エコジョーズ:コンパクトで壁掛けも可能、省スペース
- タンクが不要なため、非常にコンパクトなサイズ設計です。
- 外壁への壁掛け設置や、人が一人通れる程度の狭い隙間にも無理なく設置できます。
- マンションの共用廊下にあるパイプシャフト内への設置も容易です。
エコキュート:貯湯タンクとヒートポンプの設置スペースが必要
- 「貯湯タンク」と「ヒートポンプ」の2つの大きな機器を置くための広いスペースが必要です。
- 満水時に約400kg~500kgになるタンクの重量を支えるため、頑丈なコンクリートの土台(基礎工事)が必須となります。
- 道路から設置場所までの間に、大きな機器を運び込めるだけの搬入経路の確保も条件となります。
エコジョーズとエコキュート、わが家はどっち?

ここまでの比較説明を踏まえて、
「エコジョーズとエコキュート、結局わが家はどっちが向いているの?」
と疑問に思った方も居るのではないでしょうか。
そこでここからは、エコジョーズとエコキュートどちらにすべきか悩んでいる方に向けて、それぞれの給湯器が向いているご家庭の特徴をご紹介していきます。
エコジョーズに向いているご家庭の特徴
以下のようなご家庭の場合、一般的にエコジョーズのほうが向いています。
- 初期費用をなるべく安く抑えたい:
大規模な基礎工事や電気工事が不要なため、導入時の出費を最小限に抑えることができます。 - お湯の使用量が多い・使う時間がバラバラ:
大家族や生活リズムが異なるご家族でも、お湯切れを気にせず24時間いつでもたっぷりお湯を使えます。 - 給湯器の設置スペースに余裕がない:
住宅密集地やマンションなど、大きなタンクを置く場所や搬入経路の確保が難しい環境に最適です。
エコキュートに向いているご家庭の特徴
一方、以下のようなご家庭にはエコキュートの導入をおすすめします。
- 月々の光熱費を大幅に節約したい:
割安な深夜電力を活用するため、特にプロパンガスからの乗り換えなどでは高いランニングコスト削減効果が期待できます。 - 太陽光発電やオール電化を導入している:
太陽光パネルで発電した電気を日中の沸き上げに活用(自家消費)するなど、エネルギーを無駄なく家計に活かせます。 - 敷地内に十分な設置スペースがある:
貯湯タンクと基礎工事を行うための広いスペースや、スムーズな搬入経路が確保できる環境が必要です。
エコジョーズ・エコキュートの設置・交換ならライフテックサービス

この記事では、エコジョーズとエコキュートの水道水を温める方式の違いから、導入時の機器代金や工事費用、10年間使用した際の光熱費のシミュレーション、日常の利便性、そしてそれぞれに向いているご家庭の条件までを比較・解説しました。初期費用を抑えつつ省スペースでいつでもお湯を使いたい場合はエコジョーズが適しており、初期費用の補助金を活用しながら長期的な光熱費の節約を目指し、敷地面積に余裕がある場合はエコキュートが有力な候補となります。
兵庫県のライフテックサービスでは、お客様の住宅環境の現地調査を行ったうえで、ご予算や今後のご家族の生活状況に最も適した給湯器の設置プランをご提案しております。
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