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( エコキュート )

2025/8/10 エコキュートが故障?トラブル事例・症状8選と対応方法

ある日突然エコキュートのお湯が出なくなったり、見慣れないエラーが表示されたりすると、「どうしよう、今夜お風呂に入れないかも…」と、とても不安になりますよね。しかし、落ち着いて原因を特定すれば、ご自身で解決できるケースもあります。

この記事では、エコキュートで起こりやすい8つの代表的な故障の症状と、ご家庭でできる対処法、そして専門業者に依頼すべきケースを詳しく解説します。さらに、気になる修理や交換の費用相場についてもご紹介しますので、万が一の際に落ち着いて対応するためにも、ぜひ最後までご覧ください。

 

■エコキュートの寿命は約10年~15年

まず知っておきたいのが、エコキュートの寿命です。一般的に、エコキュートの寿命は約10年~15年と言われています。もちろん、使用頻度や設置環境、定期的なメンテナンスの有無によって寿命は前後しますが、10年を超えると何らかの不具合が発生しやすくなる時期と覚えておきましょう。

エコキュートは、屋外に設置される「ヒートポンプユニット」と、お湯を貯めておく「貯湯タンクユニット」で構成されています。それぞれの部品が経年劣化していくため、使用年数が10年近くになっている場合は、修理だけでなく本体の交換も視野に入れた検討が必要です。

エコキュートの寿命や交換のサインについて、より詳しくは以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。

エコキュートの寿命は10~15年!耐用年数が近いサインや長持ちさせるためのコツ

 

■エコキュートで起こりやすい故障トラブルと対応方法

 

それでは、具体的にエコキュートでよくある故障の症状と、その原因・対処法を見ていきましょう。ご自身で対応できるケースもありますが、無理な作業はさらなる故障の原因にもなりかねないので、慎重な判断が求められます。

 

◎【症状1】お湯が出ないまたはお湯がぬるい

最も多いトラブルが「お湯が出ない」「お湯がぬるい」という症状です。まずはお風呂だけでなく、キッチンや洗面所など、他の蛇口からもお湯が出ないか確認しましょう。

【考えられる原因と対処法】

  • 貯湯タンクのお湯切れ:最も単純な原因として、タンク内のお湯を使い切ってしまった「湯切れ」が考えられます。来客などで普段より多くお湯を使った日に起こりやすいです。リモコンの残湯量を確認し、お湯がなければ「沸き増し」機能を使ってお湯が沸くのを待ちましょう。
  • リモコンの設定ミス:省エネ設定や休止設定になっていると、お湯が沸かされないことがあります。リモコンの設定を確認し、意図しない設定になっていないか見直してください。
  • 断水:地域で断水が起きている場合や、水道の元栓が閉まっている場合は当然お湯は出ません。
  • 給水ストレーナーの詰まり:貯湯タンクの給水口にあるフィルター(ストレーナー)にゴミが詰まると、お湯の出が悪くなったり、出なくなったりします。取扱説明書を確認しながら、ストレーナーの掃除を試みてください。
  • 冬場の配管凍結:外気温が0℃以下になる冬場は、給水・給湯配管が凍結してお湯が出なくなることがあります。気温が上昇して自然に解凍されるのを待つのが基本ですが、急ぐ場合は凍結した配管部分にタオルを巻き、30~40℃程度のぬるま湯をゆっくりかけて解凍する方法もあります。熱湯をかけると配管が破裂する危険があるため、絶対におやめください。
  • 部品の故障:混合弁や温度センサー、ヒートポンプユニット内部の基盤などが故障している可能性も考えられます。上記を確認しても改善しない場合は、専門業者による点検・修理が必要です。

 

◎【症状2】お湯はりができないまたは自動で止まらない

「自動お湯はり」ボタンを押してもお湯が出ない、または設定した湯量になってもお湯が止まらない、といったトラブルもよくあります。

【考えられる原因と対処法】

  • 循環口のフィルター詰まり:浴槽の循環アダプターのフィルターが髪の毛やゴミで詰まっていると、お湯はりが正常に機能しないことがあります。フィルターを取り外して、歯ブラシなどで丁寧に掃除しましょう。
  • 浴槽の栓が閉まっていない:単純な見落としですが、浴槽の栓がきちんと閉まっていない、または栓が劣化していて隙間ができているとお湯は溜まりません。
  • 水位センサーの不具合・故障:水位を検知するセンサーが汚れていたり、故障していたりすると、お湯はりができなかったり、お湯が溢れてしまったりします。センサーの掃除で改善することもありますが、多くは部品交換が必要になります。
  • 配管の詰まりや凍結:追いだき配管などが詰まっていたり、冬場に凍結したりしているとお湯はりができません。
  • 混合弁や電磁弁の故障:お湯と水を混ぜる混合弁や、お湯の通り道を制御する電磁弁が故障している可能性も考えられます。これらの部品の修理・交換は専門業者への依頼が必要です。

 

◎【症状3】追いだきができない

「追いだき」ボタンを押しても浴槽のお湯が温まらない、という症状です。

【考えられる原因と対処法】

  • 浴槽のお湯が少ない・冷たすぎる:浴槽のお湯が循環口よりも下にあると、追いだきはできません。また、お湯が完全に冷え切っている(水になっている)場合、追いだき機能では温められない機種もあります。
  • 循環口のフィルター詰まり:お湯はりと同様に、循環口のフィルターが詰まっていると追いだきができません。定期的な掃除を心がけましょう。
  • 入浴剤の使用:メーカーによっては、特定の成分(硫黄、酸、アルカリ、塩分など)を含む入浴剤の使用を禁止しています。これらの入浴剤が配管や熱交換器を腐食させ、故障の原因となるためです。取扱説明書で使用可能な入浴剤を確認してください。
  • 三方弁やポンプの故障:お湯の流れを切り替える「三方弁」や、お湯を循環させるポンプが故障していると追いだきができなくなります。専門業者による点検が必要です。

 

◎【症状4】シャワーの水圧が急に弱くなった

「最近、シャワーの勢いが弱くなった」と感じる場合、エコキュート本体や配管に問題があるかもしれません。

【考えられる原因と対処法】

  • 給水ストレーナーの詰まり:お湯が出ない症状と同様に、給水ストレーナーにゴミが詰まっていると水圧が低下します。まずはストレーナーの掃除を試してみてください。
  • シャワーヘッドの詰まり:エコキュートではなく、シャワーヘッドのフィルターや散水板に水垢やゴミが詰まっている可能性もあります。シャワーヘッドを分解して掃除してみましょう。
  • 止水栓が閉まっている:水道の元栓や、エコキュートの給水配管にある止水栓が半開きになっていると水圧は弱くなります。完全に開いているか確認してください。
  • 減圧弁の故障:エコキュートには、水道水の水圧を適切な圧力に下げる「減圧弁」が内蔵されています。この減圧弁が故障すると、水圧が異常に弱くなることがあります。減圧弁の交換は専門業者に依頼する必要があります。
  • 配管からの水漏れ:給水・給湯配管のどこかから水漏れしていると、その分だけ水圧が低下します。目に見えない場所で水漏れしている可能性もあるため、水道メーターを確認し、家中の蛇口を閉めてもメーターが回っている場合は、水漏れの疑いがあります。早急に専門業者に連絡してください。

 

◎【症状5】ヒートポンプや貯湯タンクから水漏れしている

エコキュート本体から水が漏れている場合、放置すると重大なトラブルに繋がる可能性があるため、注意が必要です。

【考えられる原因と対処法】

  • ヒートポンプからの水漏れ:ヒートポンプユニットは空気中の熱を集めてお湯を作るため、その過程で結露水が発生します。これは正常な現象であり、故障ではありません。しかし、常に大量の水が出ている、またはポタポタと水が垂れ続けている場合は、内部の配管が破損している可能性があります。
  • 貯湯タンクからの水漏れ:貯湯タンクの下から水が漏れている場合、タンク本体や内部の配管が腐食・破損している可能性があり、非常に危険な状態です。また、タンク上部の配管接続部から水漏れしている場合は、パッキンの経年劣化などが考えられます。
  • 安全弁・減圧弁からの排水:貯湯タンク内の圧力が上がりすぎた際に圧力を逃がす「安全弁」や、水圧を調整する「減圧弁」から水が出ることがあります。沸き上げ中など、一時的なものであれば問題ありませんが、水がずっと止まらない場合は弁の故障が考えられます。
  • 対処法:結露水以外の水漏れが疑われる場合は、まずエコキュートの漏電遮断器を切り、給水栓を閉めてください。その後、速やかに専門業者に連絡しましょう。放置すると、漏電や階下への水漏れといった二次被害に繋がる恐れがあります。

 

◎【症状6】リモコンにエラーコードが頻繁に表示される

リモコンに表示されるエラーコードは、エコキュートが何らかの異常を検知したサインです。一度表示されただけですぐに消える場合もありますが、頻繁に表示されたり、消えなかったりする場合は注意が必要です。

【考えられる原因と対処法】

  • 一時的な不具合:通信エラーや電圧の不安定など、一時的な要因でエラーが表示されることがあります。この場合、リモコンの指示に従ってリセット(電源のオフ・オン)を行うことで復旧する場合があります。
  • 部品の故障・異常:各エラーコードは、異常が発生している箇所を示しています。例えば、ヒートポンプ関連のエラー、センサー類の異常、ファンモーターの不具合など、内容は様々です。
  • 対処法:まずは、表示されているエラーコードを控え、取扱説明書やメーカーのウェブサイトで内容を確認しましょう。原因と対処法が記載されている場合があります。しかし、多くの場合は専門家による点検が必要な故障を示しています。安易にリセットを繰り返すと、状態を悪化させる可能性もあるため、エラーコードが頻繁に出る場合は、コードを控えた上で専門業者に相談するのが賢明です。

 

◎【症状7】運転音がいつもより大きいまたは異音がする

エコキュートは運転中に「ブーン」「ウーン」といった低周波音が発生しますが、これはコンプレッサーが作動している正常な音です。しかし、いつもと違う音や、明らかに大きな音がする場合は注意が必要です。

【考えられる異音の例と原因】

  • 「キュルキュル」「キーキー」:ファンモーターのベアリング劣化や故障
  • 「ガタガタ」「ガラガラ」:コンプレッサーの異常や、内部部品の緩み・破損
  • 「ポコポコ」:配管内に空気が混入している(エア抜きで改善する場合あり)
  • 「ピシッ」「ミシッ」:沸き上げ中にタンクが温度変化で膨張・収縮する音(正常な場合が多い)

普段と違う異音が聞こえたら、どのユニットから、どのような音がしているかを確認し、専門業者に相談してください。放置すると、完全に動かなくなる可能性があります。

 

◎【症状8】漏電遮断器が作動して電源が落ちる

エコキュート専用の漏電遮断器(ブレーカー)が頻繁に落ちる場合、漏電している可能性があり、非常に危険な状態です。

【考えられる原因と対処法】

  • 漏電:ヒートポンプユニットや貯湯タンク内部の部品(コンプレッサー、ヒーター、基盤など)が劣化や浸水によって漏電している可能性があります。感電や火災のリスクがあり、大変危険です。
  • 漏電遮断器の故障:まれに、エコキュート本体ではなく、漏電遮断器自体が故障しているケースもあります。
  • 対処法:漏電遮断器が作動した場合は、絶対に自分で元に戻そうとせず、すぐに専門業者に連絡してください。感電の危険があるため、本体や配管には触れないようにしましょう。

 

◎自分で対処できない場合はすぐに専門業者へ連絡

ここまで症状別の対処法をご紹介しましたが、ご自身でできるのはフィルターの掃除や設定の見直し、簡単なリセット作業までです。

  • 原因が特定できない
  • 自分で対処しても改善しない
  • 水漏れや漏電の疑いがある
  • 本体カバーを開けるような作業が必要

上記のような場合は、無理に自分で解決しようとせず、速やかに信頼できる専門業者に点検・修理を依頼しましょう。専門知識のないまま作業を行うと、感電や火災、水漏れの拡大など、より深刻な事態を招く恐れがあります。

 

◎故障を未然に防ぐ!ご家庭でできる簡単メンテナンス

エコキュートを長持ちさせるためには、日頃の簡単なメンテナンスが効果的です。故障を予防し、安心して使い続けるために、以下のメンテナンスを定期的に行いましょう。

  • 貯湯タンクの清掃・水抜き(年に2~3回):タンクの底に溜まった汚れを排出することで、お湯の清潔さを保ち、配管詰まりのリスクを減らします。
  • 漏電遮断器の動作チェック(月に1回):テストボタンを押し、正常に電源が切れるか確認します。万が一の漏電に備える重要なチェックです。
  • 給水ストレーナーの清掃:ゴミ詰まりによるお湯の出の悪化や水圧低下を防ぎます。

 

エコキュートのメンテナンスについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

掃除しないとどうなる?エコキュートのメンテナンス方法や訪問点検費用

 

■エコキュートの修理・交換費用の目安

 

専門業者に依頼するとなると、気になるのが費用です。ここでは、修理や交換にかかる費用の目安について解説します。

 

◎修理費用の内訳|基本料金+作業費+部品代

エコキュートの修理費用は、一般的に以下の合計で決まります。

  • 基本料金(出張費):3,000円~8,000円程度。業者が現場へ訪問するための料金です。
  • 作業費:8,000円~30,000円程度。故障箇所の特定(点検・診断)や、実際の修理作業にかかる費用です。作業の難易度によって変動します。
  • 部品代:数千円~十数万円。交換が必要な部品そのものの価格です。

簡単なパッキン交換などであれば総額1~2万円程度で済むこともありますが、複数の部品交換や複雑な作業が必要な場合は、費用も高額になります。

 

◎【部品別】混合弁や基盤など交換にかかる費用

あくまで一般的な目安ですが、エコキュートの主要部品を交換する際の費用相場は以下の通りです。実際の費用は故障状況や機種によって変動するため、作業前には必ず業者から詳細な見積もりを取り、内容を確認しましょう。

交換部品 費用相場(部品代+作業費)
混合弁 25,000円 ~ 50,000円
電子基板(リモコン・室外機) 30,000円 ~ 70,000円
三方弁 20,000円 ~ 45,000円
減圧弁・安全弁 20,000円 ~ 40,000円
逃し弁 15,000円 ~ 30,000円
ポンプ・ファンモーター 25,000円 ~ 80,000円

※上記はあくまで目安です。機種や業者によって費用は異なります。

 

◎ヒートポンプユニットの修理費用

お湯を作る心臓部であるヒートポンプユニットが故障した場合、修理費用は高額になる傾向があります。特に、熱交換器やコンプレッサーといった主要部品が故障すると、10万円~20万円以上の費用がかかることも珍しくありません。

 

◎修理よりも本体交換がお得になるケース

修理費用が高額になる場合や、設置から長年経過している場合は、修理するよりも本体ごと交換した方が長期的に見てお得になることがあります。

  • 設置から10年以上経過している:一度修理しても、次々と他の部品が経年劣化で故障する可能性があります。修理を繰り返すよりも、最新の省エネ性能が高い機種に交換した方が、月々の電気代も安くなるメリットがあります。
  • 修理費用が10万円を超える:高額な修理費用を払うのであれば、新しいエコキュートの購入費用に充てた方が賢明な場合があります。
  • ヒートポンプユニットや貯湯タンクの重度な故障:エコキュートの主要部分が故障した場合、修理費用が非常に高額になります。この場合も交換を検討するのが一般的です。

 

修理か交換かで迷った場合は、業者に両方の見積もりを依頼し、今後のランニングコストなども含めて総合的に判断することをおすすめします。

エコキュートの交換費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

エコキュートの工事費込み価格はいくら?新規設置・交換の費用相場

 

■エコキュートの修理・交換ならライフテックサービスにお任せ

 

エコキュートの突然の故障で「どの業者に頼めばいいの?」と不安な気持ちになりますよね。そんな緊急事態だからこそ、業者選びには「速さ」「確実さ」「料金の透明性」が何より重要です。

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この記事を書いた人
ライフテックサービス広報スタッフ
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