2025/4/21 エコジョーズとは?お湯を沸かす仕組みや号数、価格、デメリットを解説
最近、「エコジョーズ」という言葉を耳にする機会が増えている人も多いのではないでしょうか?
「エコジョーズ」は、省エネ性や環境性能が高いことから、ガス代の節約だけでなく地球温暖化対策としても注目され、多くのご家庭や事業所で採用が進んできました。では、この「エコジョーズ」とは具体的にどのような給湯器なのでしょうか。
この記事では、エコジョーズの仕組みやメリット・デメリット、機能や号数(種類)の違い、そして導入におすすめのご家庭の特徴などを分かりやすく解説していきます。今まさにガス給湯器の買い替えを検討されている方、最新の省エネ住宅設備にご興味がある方は、ぜひ最後までお読みいただき、快適かつお得な暮らしのヒントにお役立てください。
エコジョーズとは?
エコジョーズとは、少ないガス消費量で効率よくお湯を沸かすことができる高効率給湯器のことを指します。燃焼時に生まれる排気熱を再利用する構造により、従来のガス給湯器よりも光熱費を抑えつつ、地球温暖化の原因となるCO2排出量も削減できる点が最大の特徴といえます。
家計にも環境にもやさしいエコジョーズは、近年急速に普及が進んでおり、多くのメーカーからさまざまなタイプや号数の製品が販売されています。
そもそもガス給湯器とは?
ガス給湯器とは、都市ガスまたはLPガスを燃料として燃焼させ、その熱で水を瞬間的に温め、キッチンや洗面所・浴室などへ供給する給湯機器です。従来型のガス給湯器でも便利ではありますが、排気熱の大部分が捨てられていたため、ガスの利用効率が課題となっていました。そうした従来型ガス給湯器の問題を解決するために進化したのが「エコジョーズ」です。
ガス給湯器について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
エコジョーズの号数(種類)や機能の違い
エコジョーズには、一般的なガス給湯器と同様に「号数」と呼ばれるお湯の供給能力による分類があり、さらに「フルオート」や「オート」といった機能の違いによっても選び方が異なります。家族構成や生活スタイルに合わせて適切なタイプを選ぶことで、エコジョーズ本来の省エネ性能を最大限に活かすことが可能です。
ここからは、号数の種類やフルオート・オートといった機能面の違いを分かりやすく解説していきます。
24号の特徴とおすすめ使用人数
「24号」とは、1分間に水温+25℃のお湯を24リットルつくる能力をもつ給湯器のことを指します。例えば冬場(水温5℃程度)でもシャワーとキッチン、さらに追いだきまで同時に使用したいご家庭に適しています。
「24号」のエコジョーズは、主に4人以上のご家庭に向いているともいわれますが、お湯をふんだんに使う習慣がある場合は、3人家族でも24号がおすすめです。
○「24号」エコジョーズのメリット: お湯切れを起こしにくいので、同時使用が多いご家庭でも安心。
○「24号」エコジョーズのデメリット: ほかの号数に比べて本体価格が若干高く、初期費用がかさむこともある。
20号の特徴とおすすめ使用人数
「20号」とは、1分間に水温+25℃のお湯を20リットルつくる能力をもつ給湯器のことを指します。例えばシャワーを使いながら、台所でお湯を出しても水圧の低下がさほど気にならない程度の性能が、20号の給湯器にはあります。
「20号」のエコジョーズは主に2〜3人家族向けですが、日常的に同時にたくさんのお湯を使わない家庭であれば、4人家族でも20号で十分対応できるケースもあるでしょう。
○「20号」エコジョーズのメリット: 24号ほどの大容量は必要ないが、ある程度同時使用にも対応可能。
○「20号」エコジョーズのデメリット: 大家族や高温のお湯を頻繁に使う場合は、湯量不足に感じることがあるかもしれない。
16号の特徴とおすすめ使用人数
「16号」とは、1分間に水温+25℃のお湯を16リットルつくる能力を持つ給湯器のことを指します。単身者から2人世帯など、お湯の使用量が比較的少ない家庭に適しています。
「16号」のエコジョーズは、シャワーと台所の同時使用はやや厳しいものの、同時に使うシーンが少ない場合には十分といえるでしょう。
○「16号」エコジョーズのメリット: 本体価格や設置費用などが抑えやすい。
○「16号」エコジョーズのデメリット: 一度に大量のお湯を使うシーンがあると、給湯温度や水圧が下がる場合がある。
フルオートとオートの違い
フルオートとオートは、ガスふろ給湯器の浴槽まわりの機能が異なる呼称です。
以下では、フルオートとオートそれぞれの特徴を解説していきます。
●フルオート
・自動湯はり、おいだき、保温、たし湯など、浴槽の水位を自動で検知して制御する機能を備えます。
・浴槽の湯量が減ったり、温度が下がったときでも自動的に給湯・加熱してくれるため快適性が高いです。
●オート
・自動湯はりと自動おいだき機能はありますが、湯量が減った場合のたし湯は手動になります。
・フルオートに比べるとやや手間が増えますが、本体価格がフルオートより抑えられる傾向にあります。
エコジョーズがお湯を沸かす仕組み
引用:エコジョーズについて | 給湯・バスルーム | ノーリツ
エコジョーズの最大の特徴は、燃焼によって生まれる排気熱を再度活用する「潜熱回収型」の構造にあります。従来型のガス給湯器では、熱効率がおよそ80%前後とされ、使いきれなかった排熱は室外へそのまま排出されていました。
しかしエコジョーズでは、この無駄な排気熱を有効活用することで最大95%まで熱効率を高めているのです。
ここからは、エコジョーズが実際にどのように排気熱を再利用してお湯をわかしているのかについて解説していきます。
排気熱を再利用してお湯を沸かす省エネ高効率給湯器
エコジョーズの仕組みを簡単にまとめると、以下のようになります。
- 1. ガスを燃焼させて1次熱交換器で水を加熱(ここまでは従来型ガス給湯器と同様)。
- 2. 従来型であれば排気されるガスを2次熱交換器でさらに活用。排気ガス中の熱量を取り込み、水を予熱する。
- 3. 排気ガスはおよそ50℃程度まで温度が下がり、再利用によって給湯器内部のガス消費量を削減。
- 4. 予熱された水は効率的に加熱されるので、少ないガス消費量でお湯をつくることが可能。
エコジョーズでは、上記で解説した排気ガスの熱を利用してお湯を沸かすシステムにより、同じ使用量のお湯でもガス使用量およびガス代を削減することができます。また、CO2排出量も従来型より減らせるため、環境にもやさしい給湯器なのです。
エコジョーズのメリット
エコジョーズは従来型のガス給湯器に比べて「省エネでガス代が安くなる」というのが大きな魅力ですが、メリットはそれだけではありません。日常的に多くのお湯を使うご家庭にとっては、暖房機能や追いだきの頻度も含めて大きくランニングコストを抑える可能性があります。また、環境負荷を低減できるため、持続可能な社会づくりに貢献している点も見逃せません。
ここからは、エコジョーズならではのメリットを、具体的に見ていきましょう。
従来給湯器に比べガス代を年間約1万円ほど削減可能
エコジョーズでは、燃焼時に捨てられていた排気ガスの熱を再利用するため、お湯を使用時のガス消費量を削減することができます。削減できるガス代はお湯の使用頻度やガス料金プランにも左右されますが、一般的な4人家族の場合で「年間約1万円ほどのガス代節約が期待」できます。
また、ガス暖房を利用している家庭ではさらにコストダウンを見込める場合もあります
CO2の排出も抑制できる
エコジョーズの省エネ効果はガス使用量の削減だけでなく、CO2排出量の低減にもつながります。従来型ガス給湯器と比べて排出量を約13〜15%抑制できるともいわれており、地球温暖化防止や省エネ住宅の普及促進にも大きく貢献しています。
環境意識が高まる現代社会では、家計にも環境にもやさしい給湯器として、エコジョーズの需要はますます高まっていくでしょう。
エコジョーズのデメリット
環境負荷の削減やガス代の節約に効果的なエコジョーズですが、実は購入や交換・買い替えに際していくつか注意点やデメリットも存在します。代表的なデメリット・注意点は初期費用の高さや排水設備に関する工事費などで、メリットを上回るコストが発生するケースもありえます。また、お湯をあまり使わない世帯にとっては省エネ効果を体感しづらい点も考慮が必要です。
ここでは、エコジョーズを購入する際のデメリットや注意点を具体的に確認していきましょう。
従来のガス給湯器より初期費用・価格が高い
エコジョーズは高性能な二次熱交換器や中和器などの部材を組み込むため、従来型のガス給湯器に比べて本体価格が上がる傾向にあります。もちろんランニングコストの削減分で初期費用を回収できるケースが多いですが、ご家庭の使用量やガス料金によっては十分に恩恵を得られない場合もあります。
エコジョーズを購入する際は、ランニングコスト(ガス代)の削減分で、初期費用をどのくらいの期間で回収できるのかを事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。
なお、兵庫県のライフテックサービスでは、エコジョーズを17万円(税込)~で販売中です。工事費も込みの価格ですので、ご購入後は工事までまとめてライフテックサービスが行います。
ライフテックサービスのエコジョーズについては、以下のページをご覧ください。
ドレン排水を処理する設備の工事費用が必要
エコジョーズは、排気熱を冷やして再利用する際に“ドレン水”が発生します。このドレン水は酸性のため、中和器を通してから屋外などに排水しなければなりません。そのため、エコジョーズを設置する状況によってはドレン配管工事が必要となり、追加費用が発生することがあります。
とくにマンションのパイプシャフト内に設置する場合などは、ドレンの取り回しが難しくなるケースがあるため、給湯器の工事業者などに事前確認が必須となります。
10年に1回エコジョーズの「中和器」を交換する必要がある
エコジョーズ内部には、ドレン水を中和するための中和器が搭載されています。中和器の薬剤は使用とともに消耗するため、使用年数が10年前後になると交換時期を迎えるのが一般的です。
交換作業自体の費用は数千円〜1万円台が目安ですが、こうしたランニングメンテナンスが必要である点は従来型ガス給湯器と比べると注意が必要なポイントです。
一人暮らしなどお湯を使わない世帯はメリットを感じにくい
エコジョーズは省エネ効果が高い給湯器ですが、そもそものお湯使用量が少ない世帯では従来型ガス給湯器とのランニングコスト差がさほど大きくならないこともあります。
とくに単身世帯や2人暮らしで、あまりシャワーも長時間使わない場合は、初期費用や工事費が高くついてしまい、エコジョーズのメリットを体感しづらいかもしれません。
エコジョーズの導入をおすすめしたい家庭の特徴
エコジョーズは省エネとCO2削減の両立ができる優れたガス給湯器ですが、すべての家庭で必ずしもお得になるとは限りません。実際には家族の人数や日々の入浴スタイル、床暖房の有無などさまざまな要素が、エコジョーズの導入メリットを左右します。
ここでは、エコジョーズを特におすすめしたいご家庭の特徴と、その理由を解説していきます。
お湯の使用量が多い家庭(お風呂によく入る家庭)
エコジョーズのガス代削減効果は、お湯をたくさん使うほど大きくなります。4人以上の家族や毎日追いだき機能をフル活用するご家庭、さらにシャワーを長時間使うケースが多い方は、エコジョーズと従来型ガス給湯器の光熱費の差を実感しやすいでしょう。
一軒家など設置スペースに余裕がある家庭
ドレン排水用の配管や、エコジョーズ本体のサイズ面など、ある程度の設置スペースがあると工事もスムーズに進みます。戸建住宅はマンションに比べて自由度が高いので、排水設備の工事費用を抑えやすいメリットもあるでしょう。
床暖房を使う予定がある家庭
温水式床暖房を導入している、または導入予定があるご家庭は、ふろ給湯暖房機能を備えたエコジョーズを選ぶと、給湯と暖房の両方のランニングコスト(ガス代)をまとめて抑えることができます。特に床暖房をかなりの頻度で使う場合は、エコジョーズを導入したほうが経済効果が高いでしょう。
エコジョーズの設置ならライフテックサービスにお任せ
エコジョーズは、従来型ガス給湯器と比べて「省エネ」「快適性」「環境性能」を重視したいご家庭には非常にメリットが多いな選択肢といえます。ガス代(ランニングコスト)の大幅な節約効果だけでなく、環境負荷の低減にも貢献できるため、まさにこれからの時代にふさわしいガス給湯器といえるでしょう。
なお、エコジョーズの導入をご検討される際には、専門的な知識が必要な「ドレン排水の取り回し」や「初期費用の比較」など、いくつか注意点があります。
もしガス給湯器からエコジョーズへの買い替えや交換を検討されている方は、ぜひ「ライフテックサービス」までご相談ください。「ライフテックサービス」は、兵庫県姫路市を中心に、エコジョーズ・ガス給湯器の交換や修理をはじめとした水回りのお悩み全般に幅広く対応しております。エコジョーズやガス給湯器の修理や交換に関する豊富な経験と知識をもつスタッフが、機種選定から交換工事、アフターサポートまで丁寧にサポートいたします。
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上記のようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度「ライフテックサービス」までお気軽にご連絡ください。
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