2026/1/10 エコキュートで入浴剤がダメな理由は?使える入浴剤や注意点
エコキュートを導入した後、意外な落とし穴として気づくのが「入浴剤の使用制限」です。お気に入りの入浴剤でリラックスしたいと考えていたのに、設置業者や取扱説明書で「入浴剤は使わないでください」と言われ、戸惑う方も少なくありません。
しかし、すべての入浴剤が使えないわけではなく、正しい知識と製品ごとの対応状況を把握すれば、エコキュートでも入浴剤を使用したバスタイムを楽しむことができます。
この記事では、なぜエコキュートで入浴剤の使用が制限されるのか、その理由をエコキュートの構造的な視点から詳しく解説します。また、各エコキュートメーカーが推奨する使える入浴剤や、使用時の注意点についても網羅的にご紹介します。
エコキュートで入浴剤の使用がダメな理由は?

多くのエコキュートで入浴剤の使用が制限されている背景には、エコキュート特有のお湯を温める仕組みが関係しています。給湯専用やオートタイプの機種であれば問題ない場合が多いですが、一般的に普及している「フルオートタイプ」では注意が必要です。
追い焚きができるエコキュート(フルオート)は入浴剤が制限される

エコキュートには主に「給湯専用」「オート」「フルオート」の3つのタイプがあります。このうち、入浴剤の使用に制限がかかるのは、主に「フルオートタイプ」です。
フルオートタイプは、ボタンひとつでお湯張りから保温、足し湯までを自動で行う便利な機種です。この「保温」や「追い焚き」を行う際、浴槽内のお湯を一度タンク側のユニットに戻し、熱交換器で温め直してから再び浴槽に戻すという循環を行っています。
この「お湯を循環させる」という工程があるため、入浴剤が含まれたお湯が機器内部に入り込み、様々なトラブルを引き起こすリスクが生じます。一方、給湯専用タイプなどは浴槽のお湯を循環させないため、基本的に入浴剤の使用制限はありません。お使いのエコキュートがどのタイプかを確認することが、最初のステップとなります。
なお、エコキュートの基本的な仕組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
理由①:循環経路にあるフィルターや配管が目詰まりを起こすため
フルオートタイプのエコキュートでは、浴槽の循環アダプターからお湯を吸い込み、配管を通ってヒートポンプユニットや貯湯タンクユニット内の熱交換器へと送られます。この経路には、ゴミや髪の毛などの異物が機器内に入らないよう、フィルターが設置されています。
入浴剤、特に「にごり湯」タイプに含まれる成分(酸化チタンなどの不溶性成分)や、生薬などの固形物は、お湯に完全には溶けきらずに微粒子として残ります。これらが循環ポンプで吸い上げられると、フィルターの網目に付着し、徐々に堆積していきます。
フィルターが目詰まりを起こすと、お湯の循環が悪くなり、「追い焚きができない」「設定温度にならない」といった不具合が発生します。また、配管内部に湯垢と共に成分が付着し、ヘドロ状の汚れとなって蓄積することで、配管そのものが閉塞してしまうケースもあります。これが、成分が沈殿しやすい入浴剤が敬遠される大きな理由の一つです。
理由②:金属部品(銅配管や熱交換器)が腐食・サビて故障につながるため
エコキュートの内部には、熱を効率よく伝えるために銅などの金属部品が多く使用されています。特に熱交換器や循環配管には、熱伝導率の高い銅素材が採用されていることが一般的です。
入浴剤に含まれる成分の中には、これらの金属に対して化学反応を起こし、腐食(サビ)を進行させるものがあります。代表的なのが「硫黄」です。温泉地などで金属製のアクセサリーが黒く変色するのと同様に、硫黄成分が含まれる入浴剤(温泉の素など)を使用すると、配管内部が腐食し、最悪の場合は穴が開いて水漏れを引き起こします。
また、塩分(塩化ナトリウム)や酸性・アルカリ性の強い成分も金属の劣化を早める要因となります。金属部品の腐食は、単なる部品交換では済まず、ユニットごとの交換が必要になるなど、高額な修理費用につながる可能性があるため、メーカー側も慎重な姿勢をとっています。
理由③:泡や成分により水位センサーなどの精密機器が誤作動するため
エコキュートは、高度なセンサー技術によって制御されています。例えば、浴槽の水位を検知する水位センサーや、お湯の流れを検知する流量センサーなどが搭載されています。
発泡系の入浴剤を使用すると、発生した気泡が配管内に入り込み、ポンプの中に空気が溜まる「エア噛み」という現象を起こすことがあります。ポンプが空回りすると異音の原因になるほか、お湯が正常に循環しなくなります。
また、泡がセンサー部分に付着することで、実際にはお湯がないのにあると誤検知したり、逆にお湯があるのにないと判断したりといった誤作動を招く恐れがあります。にごり湯成分などがセンサーのレンズ部分に付着した場合も同様に、正確な検知ができなくなり、エラーコードが表示されて運転が停止してしまうことにつながります。
エコキュートで使用できるメーカー推奨の入浴剤一覧

上記のようなリスクがあるものの、近年ではユーザーのニーズに応えるため、各メーカーが入浴剤メーカーと協力し、検証を行った上で「使用可能」とする製品が増えています。ここでは、主要メーカーごとの推奨状況を整理します。
基本は「花王バブ」「バスクリン」などの中性・透明タイプなら多くの機種で使える
多くのメーカーで共通して使用可能とされているのが、大手入浴剤メーカーの定番ブランドである「バブ(花王)」「バスクリン(株式会社バスクリン)」「バスロマン(アース製薬)」のシリーズです。
ただし、これらのブランドであれば何でも使えるわけではなく、「中性」かつ「透明タイプ」であることが基本的な条件となります。お湯に溶かした際に底が見える透明なものであれば、フィルター詰まりのリスクが低いためです。逆に、同じブランド名でも「にごりタイプ」や「ミルクタイプ」などは非推奨とされるケースが多いため、パッケージ裏面の成分や注意書き、そしてエコキュートの取扱説明書をよく確認する必要があります。
【パナソニック】バブ・バスクリン・バスロマンなどが使用可能
パナソニックのエコキュートは、業界内でも比較的早くから入浴剤への対応を進めてきました。現在は「バブ」「バスクリン」「きき湯」「バスロマン」の4ブランドについて、推奨品として挙げています。
具体的には、以下の条件を満たすものが使用可能です。
- 花王:バブ(にごりタイプ、パウダー配合タイプは除く)
- バスクリン:バスクリン、きき湯(にごりタイプは除く)
- アース製薬:バスロマン(にごりタイプは除く)
パナソニック製の場合、エコキュートに「入浴剤」ボタン等の特別な設定があるわけではありませんが、推奨品であれば通常通り使用できます。ただし、ご使用の機種の年式によっては対応していない場合もあるため、古い機種をお使いの方は取扱説明書の確認をおすすめします。
【ダイキン】バスクリン・バブ・バスロマン・温泡などが使用可能
ダイキンは、入浴剤への対応力が高いメーカーの一つとして知られています。特に注目すべきは、「バスクリン」シリーズの「にごり湯」タイプにも対応している機種がある点です(※一部機種を除く)。
ダイキンの推奨入浴剤は以下の通りです。
- 花王:バブ(透明タイプ)
- バスクリン:バスクリン、きき湯、ソフレ、日本の名湯(にごり湯タイプも含む機種あり)
- アース製薬:バスロマン、温泡
ダイキン製エコキュート(フルオート)で入浴剤を使用する場合は、必ずリモコン設定で「自動配管洗浄」を「入」にする必要があります。また、にごり湯対応に関しては機種ごとの仕様によるため、必ずカタログ等で「にごり湯対応」のアイコンがあるか確認してください。
【三菱電機】バブ・バスクリン・バスロマンなどが使用可能
三菱電機のエコキュートも、主要な入浴剤ブランドに対応しています。以前は制限が厳格でしたが、近年のモデルでは緩和されています。
- 花王:バブ(2010年以降のモデルで透明タイプに対応)
- バスクリン:バスクリン(2018年以降のモデルで透明タイプに対応)
- アース製薬:バスロマン(2018年以降のモデルで透明タイプに対応)
三菱電機の特徴として、マイクロバブルによって配管などの汚れを洗浄する「バブルおそうじ」機能搭載機種があります。洗浄機能が強力であるため、推奨される入浴剤を使用しても配管内を清潔に保ちやすいというメリットがあります。ただし、やはり「にごりタイプ」は基本的に使用不可となっています。
【日立】「水道直圧給湯」モデルなら濁り湯などほぼ全ての入浴剤に対応
日立のエコキュートは、独自の「水道直圧給湯」方式を採用しているモデルが最大の特徴です。一般的なエコキュートは一度タンクに貯めたお湯を使いますが、日立の水道直圧給湯は、水道の水圧そのままでお湯を供給します。さらに、追い焚き配管に腐食に強い「ステンレス」を採用している機種(ナイアガラ出湯など)があります。
この構造により、日立の水道直圧給湯モデルは、他社では制限されがちな「発泡タイプ」の入浴剤も推奨品(バブ、バスクリン、バスロマン等の透明タイプ)であれば使用可能としている点が強みです。水圧が強く、配管汚れが溜まりにくい構造が寄与しています。
なお、一部の情報では「日立なら濁り湯もOK」とされることがありますが、メーカーの公式見解としては「にごりタイプは使用できません」と記載されているケースが一般的です。ただし、構造的に詰まりに強いことは確かなので、自己責任で使用されているユーザーもいるようですが、長く安心して使うためには、公式に推奨されている「透明・発泡タイプ」までの使用に留めるのが賢明です。日立製は炭酸ガス系の入浴剤を使いたい方には最適な選択肢と言えます。
【コロナ】「バブ」「バスクリン」「バスロマン」の透明タイプが推奨
コロナのエコキュートも、主要メーカーの入浴剤に対応しています。
- 花王:バブ
- バスクリン:バスクリン、きき湯
- アース製薬:バスロマン、温泡
いずれも「透明タイプ」であることが条件です。にごりタイプや、推奨品以外の炭酸発泡タイプは使用を控えるよう案内されています。コロナ製のエコキュートを使用する場合も、入浴剤使用後は配管洗浄を意識的に行うことが望ましいでしょう。
追い焚き機能があるエコキュートでの使用が制限される入浴剤

いくら「入浴剤対応」のエコキュートであっても、あらゆる入浴剤が使えるわけではありません。ここでは、一般的に使用を避けるべき入浴剤の種類とその理由を詳しく解説します。これらを使ってしまうと、メーカー保証の対象外となる故障を招く恐れがあります。
【濁り湯・乳白色】成分が沈殿してフィルターや配管を詰まらせる
「にごり湯」「乳白色」「ミルキータイプ」と呼ばれる入浴剤には、酸化チタンなどの水に溶けにくい成分が含まれています。これらはお湯を白く濁らせて温泉気分を味わわせてくれますが、エコキュートにとっては大敵です。
循環ポンプが停止した後、配管内に残ったお湯の中でこれらの成分が沈殿し、配管の底やフィルターの網目に泥のように堆積します。一度や二度の使用では問題が出なくても、長期間繰り返すことで確実に流路を狭め、循環不良を引き起こします。ダイキンのように一部対応を謳っているメーカー以外では、使用を避けるのが鉄則です。
【発泡・炭酸系】泡が循環ポンプに入り込みセンサー異常や故障を招く
炭酸ガスが発生するタブレットタイプなどの入浴剤は人気ですが、ブクブクと出ている泡が循環口から吸い込まれると問題になります。
配管内に気体が入り込むと、循環ポンプが空気を噛んでしまい(キャビテーション)、お湯をうまく循環させられなくなります。また、センサーが気泡を誤検知して、「お湯が循環していない」と判断し、エラーを出して停止することもあります。日立など一部メーカーでは推奨品の発泡タイプを許可していますが、それ以外のメーカーでは、泡が完全になくなってから追い焚きをするか、使用自体を控えるなどの対策が必要です。
【硫黄・酸・アルカリ・塩分】配管やタンク内の金属を腐食させる
「別府」「草津」などの温泉名を冠した入浴剤や、「バスソルト」などの塩分を多く含む製品には注意が必要です。成分表に「硫黄」「塩化ナトリウム」などが記載されている場合、金属配管(特に銅)を強力に酸化させます。
腐食が進むと、熱交換器に穴が開き、冷媒ガスが漏れたり水漏れが起きたりします。これは機器の寿命に直結する深刻なダメージであり、修理費用も高額になりがちです。エコキュートの配管素材は温泉成分に耐えられるようには設計されていないため、温泉地のお湯を再現するタイプの入浴剤は避けてください。
【固形物・生薬・とろみ系】薬草・花びら・ゆず・おもちゃなどは詰まりの原因に
袋に入った薬草や、お湯に浮かべる花びら、ゆず湯の果実などは、物理的にフィルターを詰まらせる原因となります。また、とろみをつける成分が含まれた入浴剤も、粘度が高いためセンサーの動きを悪くしたり、配管内にこびりつきやすかったりします。
子供向けの中におもちゃが入っているバスボールなども、溶け残った膜や小さなおもちゃが循環口に吸い込まれるリスクがあります。これらを使用する場合は、追い焚き機能を使わない(循環させない)ようにするか、給湯専用の別のお風呂で使用する必要があります。
エコキュートで入浴剤を使用するときの注意点
エコキュートで安全に入浴剤を楽しむためには、いくつかのルールを守ることが大切です。日々のちょっとした心がけで、故障のリスクを大幅に減らすことができます。
必ずメーカーの取扱説明書で「使用可能な入浴剤」を確認する
記事内でメーカーごとの傾向を紹介しましたが、同じメーカーでも機種の型番や製造年によって対応状況が異なります。例えば「2018年モデル以降はOKだが、それ以前はNG」といったケースも多々あります。
まずはご自宅のエコキュートの取扱説明書を取り出し、「入浴剤」の項目を確認してください。そこに記載されている推奨銘柄や禁止事項が、最も信頼できる情報です。もし説明書が見当たらない場合は、メーカーの公式サイトで型番を検索すれば閲覧可能です。
「自動配管洗浄」機能を必ずONにして配管内を清潔に保つ
多くのフルオートタイプのエコキュートには、「自動配管洗浄」や「ふろ配管洗浄」といった機能が搭載されています。これは、お風呂の栓を抜いた際に、タンクから新しいお湯(または水)を流して、配管内に残った古いお湯を洗い流す機能です。
入浴剤を使用した後は、配管内に成分を含んだお湯が残っています。そのまま放置すると汚れが定着してしまうため、自動配管洗浄機能は必ず「ON」の設定にしておきましょう。これにより、毎回の入浴後に自動的にメンテナンスが行われ、清潔な状態を維持できます。
こまめに循環アダプター(フィルター)を取り外して掃除する
浴槽の内部にある循環アダプター(お湯が出てくる金具部分)には、フィルターが付いています。入浴剤を使用すると、ここに通常よりも汚れが溜まりやすくなります。
週に1回程度はフィルターを取り外し、古歯ブラシなどで網目に詰まった汚れを洗い流してください。フィルターが詰まった状態で運転を続けると、ポンプに過度な負荷がかかり、故障の原因になります。簡単な作業ですので、日常のお掃除ルーチンに組み込むことをおすすめします。
もしエコキュートで非推奨の入浴剤を使ってしまったら?
「知らずににごり湯を使ってしまった」「子供が勝手に発泡入浴剤を入れてしまった」ということもあるでしょう。1回使ったからといって即座に壊れるわけではありませんが、適切な対処を行うことでダメージを最小限に抑えることができます。
直ちに使用を中止し、お湯を排水して水洗いを行う
まず、気づいた時点で使用を中止してください。追い焚きボタンなどは押さず、できるだけ早く浴槽のお湯を排水します。お湯を抜いた後は、浴槽内をシャワーでよく洗い流し、入浴剤の成分が残らないようにします。
「配管洗浄(注水洗浄)」機能を手動で作動させて配管内を洗い流す
お湯を抜いただけでは、配管の中にまだ入浴剤入りのお湯が残っている可能性があります。そこで、リモコンの操作で「配管洗浄」を手動で行います。
多くの機種では「洗浄」ボタンを長押しするか、メニュー画面から「配管洗浄」を選択することで実行できます。たっぷりの水(お湯)で配管内をすすぐことで、内部に残った成分を排出できます。念のため、この洗浄操作を2回程度繰り返すとより安心です。
フィルターの目詰まりを確認し、ブラシなどで掃除する
配管洗浄が終わったら、循環アダプターのフィルターを取り外して確認します。にごり湯成分などが付着している場合は、きれいに洗い落としてください。ぬめりがある場合も、中性洗剤などでしっかり洗浄します。
エラーが出る・異音がするなど改善しない場合は業者へ相談
洗浄を行っても「エラーコードが消えない」「お湯が増えない」「異音がする」といった症状が続く場合は、すでに内部のセンサーやポンプに影響が出ている可能性があります。
無理に使い続けると故障箇所が拡大する恐れがあるため、早めに設置業者やメーカーの修理窓口に相談してください。その際、「どのような入浴剤を使ってしまったか」を正直に伝えると、原因特定がスムーズになります。
エコキュートで入浴剤を使いたいときは正しい知識を

エコキュートだからといって、入浴剤を完全に諦める必要はありません。透明で中性なタイプを選び、メーカーの推奨を守れば、エコキュートでも入浴剤を使用することは可能です。
エコキュートで入浴剤を使用する際の注意点としては、「にごり湯・硫黄・固形物は避ける」という基本ルールと、こまめなメンテナンスを欠かさないことです。
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